海水魚の病気対策
白点病
海水魚の病気といえば、ほとんどがこの白点病との戦いになると言っても過言ではありません。
『白点を制する者はマリンアクアリウムを制す!』
このような言葉が出てきそうなほど、海水魚の病気と言うとまず白点病でしょう。しかし、早期発見、早期治療ができ、正しく治療ができれば怖くはありません。病気を恐れずに、かわいい海水魚たちを救うため、がんばりましょう!
原因
ほぼ環境の変化と言っていいと思います。
急激な水質変化、水温変化から海水魚にとってストレスとなり発病します。
実は白点病の原因となる白点虫はいつでも水槽内に存在していて、魚が何らかの原因で衰弱してしまうと、それにつけこみ寄生します。
考えられる原因は以下の通りです。
- 夏の暑さで高水温になってしまった。
- 冬の寒さで低水温になってしまった。
- 急激な水換えを行った。
- 海水魚ショップで魚を買ってきて水合わせに失敗した。
- 買った時点で魚が弱っていた。
- 季節の変わり目(人間も風邪などひきやすいですよね)
・・・などなど
症状
学名をCryptocaryon irritans(クリプトカリオン イリタンス)と呼ばれる白点虫が魚のヒレ、体表、エラなどに寄生します。
白点虫は24時間周期で魚の体を着いたり離れたりします。離れている間は爆発的に増え、付着する時は増えた分が一気に魚に付着します。夜行性なので離れる時は夜です。
- 白点虫は体内時計を持っていて、照明の明るさには影響しないようです。
寄生された魚は白点虫を取ろうとして、ライブロックなどに体をこすり付け、その結果体に傷が付き充血し、エサも食べなくなり、最終的にはエラに寄生した白点虫によって呼吸困難を起こし、☆になります。結構むごいです。
また、体をこすり付けた段階で、その傷口から別の違う病気に感染してしまう場合もあります。
症状の流れ
| 段階 | 症状 |
|---|---|
| 初期 | 魚体に白く小さな(0.3〜0.5mm)ポツッとした点が現れます。 |
| 中期 | 呼吸の数が増えて、白点の数も増えます。 |
| 末期 | 全身白点で覆われ、ほとんど動かなくなります。 |
初期の段階で発見しましょう。この段階でしたら、次に述べる治療法で治せる可能性が高いです。可能性は少し落ちますが、中期の段階でも治せます。末期までいってしまうと、魚の体力もほとんど残っていないので治すのは難しいでしょう、というかここまで生きているだけで立派だと思います。
予防法
まず第一に水温を一定に保ちましょう。これに尽きると思います。
夏場は水槽用クーラーまたは冷却ファンを設置し、冬場はヒーターが必需品です。なるべく水温のアップダウンのないようにしてあげれば経験上ほとんど白点病はでません。
水換え時も必ず新しい海水の水温を、水槽の水温と同じにしてあげましょう。魚の購入時もなるべく元気な固体を選ぶことで病気を防ぐことが出来ます。
治療法
硫酸銅や銅イオン製剤を使用するのが一番効果の高い方法です。しかし海水魚にとって劇薬なので、体力を消耗している固体にはリスクが大きいです。しかも一定の濃度を保ってあげないと効果が薄れてしまうため、市販の銅テスターを使用しながら治療するため、初心者の方には向いていないと思います。
また無脊椎動物にも無害なので本水槽で治療が可能とうたっている『ヒコサンZ』や『ストップパラサイト』などのいろいろな白点治療薬がありますが、経験上今一効果が見られないように思います。
なぜなら『白点虫も無脊椎動物』だからです・・・。
そこでオススメなのが、『グリーンFゴールド顆粒』という薬です。この薬は、無脊椎動物には害のため、トリートメントタンクと呼ばれる別の治療用水槽を用意する必要があります。
管理人は幾度となくこの薬で治療を成功させた実績がありますので、この薬を使用する治療の仕方を書かせて頂きます。
準備する物
- 小型の水槽(衣装ケース、バケツ、発泡スチロールなどでも良い)※1
- 水温計
- エアーポンプ(ブクブク)
- 新しい人工海水 ※2
- 白点病の海水魚
- グリーンFゴールド顆粒
※1:以下トリートメントタンクと呼びます。
※2:1.017〜1.020の低めの比重にすると薬が良く効きます。
トリートメントタンクの初期セット
- トリートメントタンクに新しい海水を入れます。
- エアーポンプを入れてブクブクとエアレーションをします。
- ヒーターを入れます。
- 水温計で水温を見て本水槽と同じ水温に調節します。
グリーンFゴールド顆粒投入
水槽にグリーンFゴールド顆粒を入れます。
この時、グリーンFゴールドの箱に書かれている規定量の半分ぐらいの量を、溶けるまで良くかき混ぜます。目安としては『ほんのり黄色』なのですが、この判断は個人差があると思いますのでなかなか難しい所ですが、要するに規定量より少なく入れれば問題ありません。規定量を守ってしまうと薬が効きすぎてしまい、あまり良くないようです。
色が分かりにくい場合はバックに白い物を置いたりして見ると分かりやすいです。
以下の写真は普通の水槽とグリーンFゴールド顆粒を混ぜたトリートメントタンクを比較したものです。
左は普通の水槽、右はグリーンFゴールド顆粒を混ぜた水槽です。薬を混ぜるとこのような『ほんのり黄色』の海水になります。
白点病の海水魚を入れる
- 本水槽からトリートメントタンクに魚を移す時に、軽く水合わせを行います。
- 水合わせが終わったら、魚をトリートメントタンクに移します。
- 魚を移したら丸一日そのままで様子を見ましょう。
- トリートメントタンクに本水槽の海水が入らないように注意してください。
毎日の世話
この治療法では3日〜1週間ぐらいで完治すると思いますが、その間は毎日必ず以下の作業を行います。毎日世話をすることで、回復する期間を大幅に短縮できます。
- 新しい人工海水を作ります。 ※
- 新しい人工海水にグリーンFゴールド顆粒を適量混ぜます。
- トリートメントタンク内の白点病の魚を一旦別の入れ物に取り出します。
- トリートメントタンクに設置されているヒーターなどの器具を取り出して良く洗います。
- トリートメントタンクの黄色い海水を全て捨て、水道水で良く洗います。
- トリートメントタンクに新しく作った人工海水を入れます。
- トリートメントタンクに器具を設置します。
- 水温が以前と同じになるまで待ちます。
- 白点病の魚をトリートメントタンクに戻します。
※ 1.017〜1.020の低めの比重にすると薬が良く効きます。
濾過フィルターを設置できず、海水が汚れるため毎日全換水を行いますので結構大変な作業になります。
ちなみに餌はいつも通り与えて問題ありません。元気があれば普通に食べてくれるはずです。
白点がなくなったら
魚体を見て、白点が確認できなかったら治療は大成功です。
おめでとうございます!そしてお疲れ様でした!
後は魚を本水槽に戻します。この時トリートメントタンク内の海水を出来るだけ入れないように注意しましょう。
最後に使った器具などを洗って片付けて終わりです。
快適なマリンアクアリウムライフを楽しみましょう!!!
再発させないようにね・・・。
- 出来れば白点が消えても1〜2日はトリートメントした方がより確実です。

